血の通わない会話とオープンダイアローグ

今日は「血の通わない会話」というものを経験しました。

血の通わない会話って、虚しい・・・
ただ、そのひとこと。
それで、先日、鳥取大学で聞いたオープンダイアローグ(開かれた対話)のことを思いだしました。
講演されたのは精神科医で筑波大学教授の斎藤環さん。「ひきこもりと対話~オープンダイアローグの可能性」というテーマでとても興味深いお話をされていました。
オープンダイアローグ(開かれた対話)とはフィンランドの西ラップランド地域で1980年代から実践されている統合失調症のケア技法で、入院治療と薬物療法を可能なかぎり行わなわず、対話で精神病を治すという、なんとも驚きなアプローチ方法です。私も以前、精神科看護に携わっていましたが、日本の精神医療はまだ服薬治療が中心で入院が長期化する患者さんも多くいらっしゃいます。特に精神症状が活発な急性期に対話でアプローチって・・・!?かなり衝撃を受けました。でも、本当に対話で回復が可能なのであればすごいことだと思います。カンファレンスは本人抜きで行わない・・・たしかに、これも当たり前のようで当たり前ではない現状ですが、大切な視点だと感じました。

私は対話とはお互いの思っていることを伝えあい、心を通わせていくことだと思います。
ただ話すだけ、聞くだけなのは一方通行でしかなく、対話にはなっていません。自分の意見や考えを押し付けたり、強要したり、否定するのではなく、ただ、思うことや感じること、考えを伝えあうこと・・・言葉と気持ちのキャッチボールが対話なのだと思います。

だけど、今日、私が投げたボールは相手のどの部分にもそれは届いてないって感じるものでした。
私も人見知りだし、会話も得意ではありません。ですが、相手が話をしているときは聞く姿勢でのぞみます。聞いてるっていうサインが自然と出ていると思います。
対話には相手の話を聞いてるよ~っていうサイン、例えば、視線を合わせたり、うなずいたり、表情が変化したり、そんなサインも大切だと感じます。
一番悲しいのは無反応、無関心なことかもしれません。
受け取ってもらえないボールはどこに行くのでしょうか?
私も今度会ったときは受け取ってもらえるボールを探してみよう!変化球を出してみようか!と思っていますが・・・(笑)
できれば受け取る側にも気づいてほしい。
私は不登校になったことはないけれど、不登校ということの背景には親や先生、友達など大切な人に自分のことを分かってもらいたい、そのままの自分を受け止めてもらいたい・・・そんなアピールもあるんじゃないかと思います。

私も、我が子が投げてくれたボールをちゃんと受け止められているかな?無意識にはね返してないかな?って、自分自身のことを今一度振り返りながら、今日のこの感覚というものをちゃんと覚えておこうと思います。

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