手と手

今年の1月から毎週月曜日に特別養護老人ホームわかさ・あすなろさんへ伺っています。

そして、施術の合間に施設内のお年寄りの方のハンドマッサージをさせていただいています。

温かい手、指先が冷たい手、拘縮している手、しわのある手、麻痺のある手、震えのある手、かさかさした手、皮膚が薄くなって血管が浮き出た手…

顔も性格も違うように、手もそれぞれだなぁって感じます。

触れられることに慣れていない方にとっては、ハンドマッサージといっても、なかなか受け入れにくいというか、戸惑っておられる様子も伺えます。

遠慮がちに手を委ねてくださり、はじめましてのハンドマッサージ。

手と手の温度がだんだんと重なり合って、ぽかぽかに(^^)

拘縮していた手も力が抜けてほぐれていきます。

生い立ちや戦争体験、家族のことを話してくださる方もあれば、寡黙に目を閉じていらしゃる方もあります。

同じ言葉を繰り返し繰り返し唱えていらしゃる方も…

ほんの15分程の手と手の触れ合い時間でも、その方の生き方のようなものが何となく伝わってくるように感じます。

しわしわになっても、だんだんと不器用になっても、この手で色々なことを成し遂げてきた手はとっても働き者ですごい手だって♪

お年寄りの「何にも出来んようになっていけん」「もう役に立たんけぇいけん」という言葉をよく耳にします。

そんなことはないです！！

役に立つことや、なんでも出来るというだけが人間の価値ではないって感じます。

手と手の触れ合いを通して、老いるということ、生きるということの意味を自分自身に問いかけたりもしています。